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XSSTR用GCPのキー取得詳解

2023/2/5 スクリーンショットと説明を最新化

画面テキスト読み取り+翻訳ソフト『XSSTR』に必要なGCPキー取得について解説します。
XSSTRについてはこちら。
whiteblackspace.hatenablog.com

あんまりGCPとか知らないよ!という人も大丈夫なように、なるべく簡単に説明していきます。

目次

GCPとは

Google Cloud Platformの略です。
Googleが提供しているクラウドサービスで、サーバーとかストレージとかいろいろなサービスが含まれています。
今回はXSSTRで画面からのテキスト読み取り(OCR)と翻訳をするためにGCPに登録して使う必要があることだけ覚えてください。

以下のガイドについて

XSSTRで必要なGCPのサービスアカウントキーを取得する方法を以降解説しますが、もちろんGCPの更新によって手順が変わる可能性があるので正確なところは最新情報を確認してください。
わかる人向けに:最終的にはGoogle Vision APIとGoogle Translation APIが使えるサービスアカウントキーが取得できれば大丈夫です。
それでダメなら作者がアプリ更新をサボっている場合があるので、下部フォームなどからご一報ください。

GCPを開始する

cloud.google.com
ともかくGCPに登録・開始します。
GCPで今回使う機能は本来有料です…が、初めて使う人は無料トライアルがあります。
一定の期間・上限料金まで無料になりますが、期間や上限は都度変わるため公式の最新情報を確認してください。

無料トライアルでもクレジットカード等支払い情報の登録が必要です。ここが人によっては少しハードル高いかも。
ただし登録しても勝手にお金がかかることはなく、トライアル分を使い切ったらサービスの利用が止まるだけなので、その点では安心です。

プロジェクト画面からスタート

GCPが開始できると、このプロジェクト画面が一番最初に出てくると思います。ここからスタートします。

APIを有効化する

まずはXSSTRで使うテキスト読み取りと翻訳のAPIを有効化します。
下図の赤丸でしめした三本線をクリックし、サイドバーを表示した後
APIとサービス>ライブラリの順に選択します。


こんな感じで検索画面が出てくるので、「Cloud Vision API」で検索します。
すると「Cloud Vision API」が結果に出てくるのでクリックします。
名前からわかりにくいですがこれがテキスト読み取りのAPIです。


Cloud Vision APIの個別ページが表示されます。
ここで「有効にする」をクリックすると有効化が完了します。

翻訳の方も同様に、検索→個別ページ→有効にするの流れで有効化します。

「Translate」とかで検索すると「Google Translation API」が出てくるので、同じように個別ページ>「有効にする」をクリックします。

これでXSSTRに必要な機能はオンにできました。

サービスアカウントキーを取得

もう一つだけやることがあります。
公式にはサービスアカウントキーと呼ばれる、GCPのライセンスキーのようなものを取得する必要があります。
一応GCPは有料サービスなので、機能をアプリから使うにはお金を払ってますよーという証明のライセンスキーが必要になるわけですね。

また左上の三本線をクリックしてサイドバーを出し、APIとサービスから今度は認証情報をクリックします。


初めての場合はまだ認証情報がないので空っぽの画面が出てくると思います。
「認証情報を作成」>「サービスアカウントキー」をクリックします。

いろいろ入力欄が出てくると思います。
キーがほしいだけなのになんじゃい、と思うかもですが
GCPには色んなサービスがあって、他の人に使ってもらうこともあるので
アプリごとにできることを制限しないと悪用された場合に大変なことになる可能性があります。
本来はその「制限」を保持するのがサービスアカウントですが、今回は自分のGCPアカウントを自分から使うだけなので名前等殆どの項目は気にしなくていいです。
一つだけ、「ロール」の項目は「Cloud Translation API管理者」にしないと翻訳が使えないので、ここだけこれにしてください。

ユーザーに~の部分も特に何も入力せずにそのまま進んでください。

これでサービスアカウントは作成できましたが、キーを取得するには生成しないといけません。
「認証情報」メイン画面の下部から、今作成したサービスアカウント(メールアドレス)を見つけてクリックします。

詳細情報が開いたら「キー」タブをクリック、「鍵を追加」>「新しい鍵を作成」と進みます。

キーのタイプは「JSON」を選んで「作成」を押すと~~~.jsonという名前でキーファイルがダウンロードできます。

お疲れさまでした。
XSSTRではキーファイルを認識するのにgcp_key.jsonというファイル名である必要があるので、リネームしてからアプリフォルダ内「key」フォルダに入れれば準備完了です。

ないとは思いますが、このキーは他の人に教えたりアップロードしないでください。
料金の請求はキーに紐づいているため、他人が使った分も自分に請求されてしまいます。

まとめ

XSSTRで使う最低限の部分だけですが、GCPのサービスアカウントキー取得手順とAPI有効化をやりました。
質問とかなにかあればフォーム↓からどうぞ。

わかる人向け:サービスアカウントキーをDACとして使用、つまり環境変数GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALに登録している場合はkeyフォルダに置かなくてもXSSTRは使えます。keyフォルダに置いてうっかりどこかにUPしたり(?)したくないという方に。